[QLD句会録棚]
第 363 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成19年6月24日
兼 題:なし
No. 俳          句 作  者 選          者
363-01 夕風の寂しさに焚く蚊遣香 蒼穹 2 紫土・びーどろ
363-02 日盛りに釦ばかりの服を着て
363-03 五月闇居久根の下の名なし墓
363-04 団扇もて脚の蚊たたき姉語る
363-05 炎天を行くや歩幅はやや広め 翠玉 1 亜紀
363-06 汗したる牛乳瓶の白さかな 1 中ちゃん
363-07 短夜や確かに夢を見たやうな クリトン 2 長月・樽金
363-08 耳鳴りの耳澄ましけりほととぎす
363-09 緑陰に本読む少女靴は黒
363-10 夫ならぬひとは目黒に白絣 ancapigra 2 中ちゃん・長月
363-11 誘蛾燈みづ落つ音がくらやみに
363-12 梅雨晴間出会う人には挨拶し 早香 1 長月
363-13 初恋となにやらあらん夏至の夜
363-14 かたばみやフラッシュバックする記憶
363-15 青山椒尾根を匂はすにはか雨 未貴 4 甘納豆・ancapigra・屯・蒼穹
363-16 片陰や川底の鯉微動だに 1 勝坊
363-17 十薬を刈つて厠の修理かな 中ちゃん 4 甘納豆・クリトン・野浮・びーどろ
363-18 相談のバナナを持つて行きにけり 亜紀 5 未貴・越冬こあら・こひつじ・びーどろ・蒼穹
363-19 着終わって背中叩かる初浴衣 樽金 6 勝坊・こひつじ・ancapigra・Yumi・流・屯
363-20 忘れたる熱き血潮や夏祭
363-21 田植人ゆつくりゆつくり腰伸ばす 紫土 1 長月
363-22 井戸端へ集へる集へるあつぱつぱ 紫土 2 ancapigra・蒼穹
363-23 狛犬に向かひて蹲踞ひきがへる 樽金 2 早香・翠玉
363-24 黒南風やホームセンター釘売り場 甘納豆 3 早香・越冬こあら・亜紀
363-25 紫陽花や母思う子を思う母
363-26 かすみ草気持ちも透けてしまひけり
363-27 問い1の答え導く夕立かな 早香 2 中ちゃん・流
363-28 晩年をのぼる峠や青嵐 1 勝坊
363-29 滝のしぶきや湧き出づる脳内麻薬
363-30 品川に烏の声や明易し 野浮 2 越冬こあら・こひつじ
363-31 短夜の夢に方舟きてゐたる びーどろ 1 未貴
363-32 ソーダ水真昼にぎはふ基地の街
363-33 唐黍の髭の絡まる濡れ手かな 紫土 7 早香・中ちゃん・甘納豆・クリトン・ancapigra・Yumi・翠玉
363-34 緑陰にあるべしバスの停留所 こひつじ 1
363-35 駆けてきてまるかぢりするとまとは朱 Yumi 1 樽金
363-36 的中の音響きたり額紫陽花 甘納豆 1 未貴
363-37 江戸っ子の「っ」の字小さく花氷 越冬こあら 5 未貴・亜紀・紫土・びーどろ・蒼穹
363-38 縄巻かれ祭り屋台の裏にあり Yumi 1 紫土
363-39 人声と風の抜けくる夜の網戸 蒼穹 1 野浮
363-40 菅笠も交り鮎釣解禁日
363-41 地を這ひて一閃空に夏燕 勝坊 2 クリトン・屯
363-42 梅雨めくや茶筒の蓋の落ちて鳴る 甘納豆 3 未貴・亜紀・流
363-43 城崎の七湯巡りや宿浴衣
363-44 一輪を残してさつき苅込まれ
363-45 シーソーは相手が要るの濃紫陽花 早香 5 野浮・樽金・こひつじ・Yumi・翠玉
363-46 空梅雨やダム湖の底の古民家 クリトン 1 勝坊
363-47 夢さびし老々介護梅雨に入る
363-48 あいさつの声に噴水ふきあがる 翠玉 1 蒼穹
363-49 縁側に並べて見たり枇杷の種 長月 6 早香・中ちゃん・野浮・越冬こあら・紫土・翠玉
363-50 球形に撓みし夏至の日本海 1 樽金
363-51 ウインクの間に消えし夏の蝶 こひつじ 1 びーどろ
363-52 ががんぼや脚を残して飛びにけり 勝坊 1 紫土
363-53 悠々と構ふる大樹五月闇
363-54 鯨肉に舌鼓打つ梅雨酒場 中ちゃん 1 越冬こあら
363-55 梅雨晴れ間ボールのごとく飛び出しぬ こひつじ 2 野浮・亜紀
363-56 噴水の傍のベンチでとる弁当 野浮 1 早香
363-57 先生の帽子まづ飛ぶ青嵐 蒼穹 7 クリトン・樽金・こひつじ・ancapigra・Yumi・流・屯
363-58 屋上の夏の夜風の虚飾かな
363-59 いななきの絶えし曲り家夏つばめ 未貴 6 甘納豆・勝坊・クリトン・長月・翠玉・屯
363-60 三尊像裏へまはれる夏帽子 びーどろ 2 甘納豆・Yumi

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