第 420 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成21年9月6日
兼題:「蚯蚓鳴く」(みみずなく)、「釣舟草」(つりふねさう)、「野浮忌」(のぶき) 野浮さんが54歳の若さで亡くなってから、もうじき一周忌を迎えます。「野浮忌」は当句会の季語ですが、一般に忌日には別の季語を付けてよいことになっています。とくに野浮さんを知らない方には、「野浮忌」さえ使用しなくてもよいと思います。

No.  俳          句 作  者 選          者
420-01 釣舟草逃がす魚は大袈裟に -
420-02 平凡に非凡がありて野浮忌かな Yumi 7 無花果・勝坊・紫土・こひつじ・屯・中ちゃん・亜紀
420-03 秋灯や句誌に不滅の野浮忌生き 勝坊 1 こひつじ
420-04 蚯蚓鳴くバーゲンセール始まるか -
420-05 思い出をネットが繋ぐ今日野浮忌 -
420-06 釣舟草古道の標埋めてをり Yumi 2 無花果・屯
420-07 瓢箪の今年も生りて野浮忌かな 亜紀 6 流・早香・越冬こあら・紫土・こひつじ・中ちゃん
420-08 この一年なんにもせずに早や野浮忌 中ちゃん 1 Yumi
420-09 彼の名の墓石冷たき野浮忌かな -
420-10 野浮忌来る笑顔の浮かぶ文字のなか 早香 2 泥亀・中ちゃん
420-11 群生の釣舟草や谷の朝 2 早香・勝坊
420-12 滝風にそよぎ続ける釣舟草 -
420-13 引く事も押す事も無し蚯蚓鳴く 早香 2 無花果・紫土
420-14 釣舟草咲く場所が海帆を揚げる -
420-15 ぽっかりと地上げの跡や蚯蚓鳴く 無花果 2 越冬こあら・屯
420-16 気晴らしに深夜の散歩蚯蚓鳴く -
420-17 さざ波のごとき風受け釣舟草 こひつじ 3 流・勝坊・亜紀
420-18 蚯蚓鳴く行きも帰りも同じ畦 -
420-19 モニターの向こふに誰かゐて野浮忌 紫土 4 早香・越冬こあら・中ちゃん・Yumi
420-20 蚯蚓鳴くマナーモードを解除して -
420-21 蚯蚓鳴く旅の枕の高さかな 4 泥亀・無花果・紫土・亜紀
420-22 嘘吐いた胸の痛みや蚯蚓鳴く 紫土 2 泥亀・勝坊
420-23 接触を誘うふくらみ釣船草 -
420-24 うつし世に流るるままや釣舟草 1
420-25 ひとり待つ駅のベンチや蚯蚓鳴く 亜紀 2 泥亀・屯
420-26 一年の駈け抜けていく野浮忌かな 3 無花果・紫土・Yumi
420-27 赤とんぼ濃き影ありて野浮氏の忌 無花果 2 こひつじ・中ちゃん
420-28 蚯蚓鳴く打ち水休む庭の縁 勝坊 2 流・早香
420-29 舟降りて釣舟草に迎へられ 中ちゃん 3 流・越冬こあら・Yumi
420-30 夜立ちする子らを送れば蚯蚓鳴く 2 勝坊・亜紀
420-31 ゴシック体横書き太字野浮さん忌 -
420-32 みづうみの奥へ奥へと釣船草 -
420-33 我と犬蚯蚓鳴きたる夜道往く -
420-34 触れられたくなくてひとりの釣舟草 -
420-35 釣舟草川原の石のしらじらと 亜紀 1 泥亀
420-36 野浮の忌や栞となりて涼新た 泥亀 6 早香・越冬こあら・こひつじ・屯・Yumi・亜紀
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